
食育,ブログ,レシピ,ジュニア アスリート食事・栄養
「食育」と聞くと、
「栄養について、きちんと教えなくてはいけないのかな?」
「バランスの良い食事を毎日作らなくては……」
そんなふうに、少し難しく考えてしまうことはありませんか?
でも食育は、もっと身近なところから始められます。
例えば、スーパーや農産物直売所に並んでいる野菜を見ながら、
「この野菜、今が旬なんだね」
「このきのこ、食べたことある?」
「さつまいもは、どんな料理が好き?」
「今日は少し涼しいから、温かいスープにしようか」
こんな親子の会話も、立派な食育のひとつです。

野菜について話すだけでなく、家族それぞれが好きな食べ物や料理について話すことも大切。
「お母さんは焼きいもが好き」
「僕はさつまいもご飯!」
「私はスイートポテト!」
同じ野菜でも、好きな食べ方は人それぞれです。
「じゃあ今度作ってみようか」
そんな会話から、子どもが食べ物や料理に興味を持つきっかけが生まれます。
食育は「教える」だけではなく、一緒に話して、一緒に考えることから始まるのではないでしょうか。
秋になると、食卓にも少しずつ季節の変化が現れます。
さつまいも、里芋、れんこん、きのこ類、新ショウガ、かぼちゃなど、秋には個性豊かな食材がたくさんあります。
旬の食材の魅力は、季節ならではのおいしさを楽しめること。
そして、
「秋になると、さつまいもがおいしくなるね」
「今日はきのこをたっぷり使ってみよう」
と、食卓から季節を感じられることも大きな魅力です。
さつまいもなどに含まれる糖質は体を動かすためのエネルギー源となり、きのこ類には食物繊維などが含まれています。

成長期の子どもやスポーツをする子どもにとっても、いろいろな食品を組み合わせて食べることは大切です。
「体にいいから食べなさい!」ではなく、
「今日はいっぱい動いたから、ごはんがおいしいね」
「この野菜を食べると、どんな栄養がとれるかな?」
そんな会話から、食べることと自分の体とのつながりに興味を持ってもらえたらいいですね。
ここでは、ご家庭で作りやすい秋の食材を使ったレシピをご紹介します。

※オーブンは180℃に予熱しておきます。
① 材料を切る
サツマイモ、ジャガイモ、バターナッツは皮をむき、薄くスライスします。
タマネギは縦に薄切り、鶏もも肉は一口大に切り、塩・こしょう(分量外)を軽くもみ込みます。
② 鶏肉を焼く
深めのフライパンを熱し、鶏肉を皮目から入れて焼きます。皮に焼き色がついたら裏返し、両面を焼きます。
③ 野菜を加えて煮る
②に生クリーム、牛乳、塩、こしょう、すりおろしたニンニクを加えて混ぜます。
サツマイモ、ジャガイモ、バターナッツ、タマネギを加え、焦げないように時々混ぜながら、野菜に少し火が通り、ソースに軽くとろみがつくまで弱めの中火で煮ます。
④ オーブンで焼く
③を耐熱皿に移し、180℃に予熱したオーブンで約20分焼きます。
野菜にしっかり火が通り、表面にこんがりと焼き色がついたら完成です。
親子で作る場合は、ぜひ「見る・触る・香りをかぐ」ことも楽しんでみてください。
野菜は、食べるだけではありません。
触ってみると、
「れんこんって硬いね」
「里芋はちょっとゴツゴツしている」
「さつまいもって意外と重い!」
いろいろな発見があります。
例えば、土の中で育つ野菜や、根・地下茎などを食べる野菜には、にんじん、大根、ごぼう、れんこんなどがあります。
生の状態では硬いものも、煮たり、蒸したり、焼いたりすると食感が大きく変わります。
「硬かったにんじんが、煮たら柔らかくなったね」
「れんこんはシャキシャキしているけれど、じっくり煮ると食感が変わるね」
「さつまいもは加熱したら甘くなった!」
こんな発見は、ちょっとした台所の実験です。
さらに、
「これは煮たらおいしいかな?」
「焼いたらどうなる?」
「スープにしたら?」
と親子で料理を考えてみるのも面白いもの。
正解をすぐに教えるのではなく、「どうなると思う?」と聞いてみる。
これだけでも、子どもの食への興味はぐっと広がります。
食育の中でも、私が特におすすめしたいのが、子どもに料理のお手伝いをしてもらうことです。
難しい料理を作ってもらう必要はありません。
きのこをほぐす。
野菜を洗う。
レタスをちぎる。
材料をボウルに入れる。
調味料を混ぜる。
お皿を並べる。
出来上がった料理を盛り付ける。
本当に小さなことで十分です。
「これお願いしてもいい?」

その一言で、子どもは食事を「出てきたもの」ではなく、自分も一緒に作ったものとして感じられるようになります。
自分でほぐしたきのこが料理に入っていたら、
「あっ、これ僕がやったきのこ!」
そんな声が聞こえてくるかもしれません。
そして、お手伝いをしてもらったら、
「助かったよ、ありがとう」
「上手にできたね」
ぜひ声をかけてあげてください。
料理の技術を覚えることだけがお手伝いの目的ではありません。
食材に触れること、料理ができるまでを知ること、誰かのために食事を作る経験をすること。
その一つひとつが、子どもの「食べる力」を育てていきます。
毎日の食卓で、栄養の授業をする必要はありません。
むしろ、何気ない会話の中に食べ物の話を少しだけ入れてみましょう。
「今日の野菜、何種類入っているかな?」
「この中で一番好きな野菜はどれ?」
「今日のにんじん、甘くない?」
「この野菜はどこで育ったんだろう?」
「これ、焼くのと煮るのだったらどっちが好き?」
そして時には、
「この野菜を食べたら、明日の元気につながるかな?」
スポーツをしている子なら、
「練習した日は、体もおなかもエネルギー補給が必要だね」
と、食事と体の関係をさりげなく話してみるのもいいでしょう。
大切なのは、「食べなさい」だけで終わらせないこと。
「どんな味がした?」
「どんな料理なら食べてみたい?」
と、子どもの感じたことを聞いてみることで、食卓の会話が広がります。
食育は、特別な教材を用意して行うものだけではありません。
買い物に行く。
旬の野菜を見つける。
触ってみる。
一緒に料理する。
そして家族で食卓を囲んで話す。
そのすべてが食育につながっています。
この秋は、さつまいもやきのこなどの旬の食材を食卓に取り入れながら、
「これ、今がおいしい季節なんだよ」
そんな一言から始めてみませんか?
野菜を知ること。
料理を楽しむこと。
そして、おいしく食べること。
何気ない毎日の積み重ねが、子どもたちがこれから自分で「何を、どう食べよう」と考える力につながっていくと思います。
さて、今夜の食卓ではどんな「おいしい会話」が生まれるでしょうか。
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